こだわりの一品
今日、急いで出かけようと思ったら靴下がない。
迷った挙句、誕生日に友人からもらった
ヨン様靴下
をはいて出かけることにした。
半年くらい前、テレビでヨン様靴下なるものを見たときは衝撃だった。
本当にこんなものが存在するのか。
もしあるとすれば、おばさま方はこれを着用しているのか。
韓国側はどういう意図でこれを製造しているのか。
愛する人を靴下なぞにしてしまうのはアリなのか。
太い足にはかれた結果、ヨン様は別人になってしまうがそのへんはどうなのか。
どうして靴下なのか。
私にはまったくわからない。
それからというもの「ヨン様靴下」をひとめ見てみたいという野望を密かに抱いていたのである。
韓国に行くという友人に、迷わず「お土産はヨン様靴下にして」とリクエストした。
まさか買ってこないだろうと思っていたのに、韓国から帰ってきたその日に「はいこれ、言ってたやつ」と生で手渡された。つくづくできる男だ。靴下を持ってレジに向かう彼の姿を想像するだけで拝みたくなる。
かくしてヨン様靴下は私の22歳の誕生日プレゼントになったのである。
そして今日はじめてヨン様靴下をはいて出かけたわけなのだけれど、これはよくない。
運悪く事故に遭ってしまって靴を脱がされたときに、お医者さんがこれを見たら手術に集中できなくなってしまうんじゃないかと余計な心配をし、「四月の雪」のポスターを見れば申し訳ない気分になり、しかも今日はダンススクールに行ったので、ストレッチしている間見られないかドキドキした。
ヨン様ファンでもない私でさえ申し訳なく思ってしまうんだから、ヨン様ファンのおばさま方はこんなものを作っていることに対して怒り狂うのではないだろうか。